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13. 急性末梢性顔面神経麻痺(ベル麻痺) 14. 未破裂脳動脈瘤 15. 脳血管性痴呆
10. 正常圧水頭症 11. 良性発作性頭位めまい 12. 一過性脳虚血発作
7. 眼虚血症候群
(がん・きょけつ・しょうこうぐん)
8. 手根管症候群
(しゅこんかん・しょうこうぐん)
9. むずむず脚症候群
(レストレスレッグス症候群)
4. くも膜のう胞 5. 低髄液圧症候群 6. 頭部帯状疱疹
1. 髄膜炎(ずいまくえん) 2. パーキンソン病 3. 繊維筋痛症とリウマチ性多発筋痛症
 
6. 頭部帯状疱疹
 
質問: 23歳、OLです。昨日から右の後頭部がピリピリやみだしました。肩こりはありますが発疹などなく打撲した覚えもありません。
   

答え: あなたの後頭部の痛みは後頭神経痛の疑いがあります。
後頭神経痛は原因がわからないことが最も多いのですが、注意しなくてはいけないものに帯状疱疹があります。帯状疱疹は全身どこにでも出現し、頭部では顔面、特に前頭部、耳介、後頭部が後発部位です。
発疹は体の左右どちらか片方に限局していることが診断の手掛かりになります。最初の2〜3日は痛みのみで発疹が出現しないので、あなたの場合これから出てくるのかもしれません。
発疹は最初のうちは赤い斑点ですが次第に水疱瘡に似た水泡になり最後は黒いかさぶたになって取れて治ってゆきます。症状が軽い時は外来的に内服や軟膏で治りますが、痛みが強く発熱がある、食事がとれないなど症状が重い時には入院して点滴治療が必要になります。
皮膚科、耳鼻科、神経内科、脳外科、内科などを受診してください。
帯状疱疹を引き越すウイルスは水ぼうそうのウイルスと同じものです。
小児期に感染した水ぼうそうのウイルスは水ぼうそうが治った後も大人になっても完全に消えることはなく、頭部を支配する三叉神経(さんさしんけい)三叉神経痛は当院の詳しい説明がご覧になれます)や後頭神経の奥深くに潜んでいます。
加齢や病気で体の免疫力が低下すると、過労や風邪などをきっかけとして潜んでいたウイルスが再び活動を始めて帯状疱疹になります。

 帯状疱疹の治療の主体は帯状疱疹ウイルスを殺す抗ウイルス薬です。内服ではバルトレックス、点滴ではゾビラックスが使われ早期に使用するとより有効です。
ゾビラックスやアラセナの軟膏を皮膚に塗布することも行われます。炎症を抑えるステロイドも急性期の1〜2週間に限って使用されます。痛みに対してはロキソニンなどの消炎鎮痛剤が有効です。
発疹が消えた後も痛みが残る場合があり帯状疱疹後神経痛と言われます。
完全に治してしまうことは容易ではないのですが、ガバペンという抗てんかん薬、トリプタノールなどの抗うつ薬で抑えられる場合もあります。最近はリリカという末梢神経障害性疼痛に有効な薬も使われるようになりました。

 帯状疱疹は通常、他人に感染はしませんが水疱瘡に感染したことのない乳幼児や高齢者には感染することがあります。
発疹が水泡の間はそのつゆの中にウイルスがいるので近づかないようにしてください。直接の接触ではなく飛沫感染ですので同じ部屋にいても感染する危険性があります。黒いかさぶたになってしまえばウイルスは皮膚にはいないので感染の危険はありません。
   
 
左後頸部(大後頭神経領域)
右前頭部(三叉神経第1枝領域)
 
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